250㏄と400ccで維持費はどれだけ違う?同じ免許で乗れるならどっちがオトク?

最大400ccまでのバイクに乗れるようになる普通自動二輪免許。しかし、同じ免許区分で乗れるバイクでも、排気量が250ccを超えると車検や税金といったコストが増える点はバイク選びには重要なポイントとなります。今回はそんな250ccまでのバイクと400ccまでのバイクでかかるコストの差について見ていきます。

普通自動二輪免許についておさらい

●取得可能年齢:16歳以上
●乗車可能排気量:400ccまで
●高速道路の走行:OK
●2人乗り:OK。ただし、運転者が普通二輪免許取得後1年以上経過していること。高速道路の場合は「20歳以上かつ普通二輪免許取得後3年以上経過していること」が条件。
※クラッチレバーの操作が無いバイクのみ運転可能なAT限定免許もある。

普通二輪免許を取得することで125cc超のバイクに乗れるようになるため、高速道路を走行できるようになります。高速道路を利用することでツーリング時の行動範囲を広げることができます。

なお、道路交通法によるバイクの区分は50cc以下が「原動機付自転車」(原付)で、50cc超~400ccが「普通自動二輪車」(普通二輪)、そして400cc超が「大型自動二輪車」(大型二輪)に区分されており、バイクの免許区分もこれに沿ったものとなります。

普通自動二輪免許で乗れる250ccまでのバイク例

126cc~250ccまでのバイクを探す

普通自動二輪免許で乗れる251cc~400ccまでのバイク例

251cc~400ccまでのバイクを探す

なぜ同じ免許で乗れるのに排気量で費用が異なるのか

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車検や税金といった法定費用は先ほどの道路交通法による区分とは異なり、道路運送車両法で定められた区分によって異なります。
排気量が125cc~250ccまでのバイクは道路運送車両法で「軽二輪車」と呼ばれ、大きな特徴として車検が不要となります。排気量が250cc超のバイクは「小型二輪車」と呼ばれ、2年に1度車検が必要となります。車検以外の自賠責保険や自動車重量税と言った法定費用が発生するのは軽二輪車も小型二輪車も変わりませんが、小型二輪車の方が軽二輪車よりも高くなっています。

ちなみに、250cc超のバイクは全て小型二輪車に区分されるため、小型二輪車として発生する費用は251ccでも1300ccでも同じとなります。このことから普通自動二輪免許で乗れるバイクを探す際は、維持費を抑えられる250ccまでの車種から探したり、逆に車検が発生するのであれば、より排気量の大きいバイクに乗ろうと大型二輪免許の取得を目指すライダーも多いと思われます。

軽二輪車と小型二輪車の法定費用の差について

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実際に軽二輪車と小型二輪車で法定費用にどれくらいの差が出るのか比較してみました。
自賠責保険については車検の有無によって加入期間に違いはありますが、金額はほとんど変わらず。むしろ小型二輪車の方が少し安いくらいです。
その他の費用の差として明確に違うのが税金です。軽自動車税はどちらも毎年支払いが発生するものの、倍近くの差があります。重量税につきましては車検の度に発生するため、軽二輪車は新車登録時に1度支払いが発生しますが以降は支払いがありません。小型二輪車につきましては車検の度に3,800円の支払いが発生しますが、2年分をまとめて支払うため1年あたりは1,900円となります。

そして最大の差である車検の費用についてですが、実は車検の検査費用そのものは1,700円程度しか発生しません(ユーザー車検の場合)。自賠責保険料や重量税は車検時に同時に支払うことから車検としてかかる費用が高いと感じますが、軽二輪車でも発生する自賠責保険料を除くと小型二輪車が車検によって発生する費用は重量税と検査費用の5,500円となります。しかも、1年換算にすると2,750円となるため、毎年の軽自動車税の差額を足しても軽二輪車と小型二輪車で1年間にかかる法定費用の差は約5,000円程度となります。

※費用は2023年5月現在の料金です。

どうして車検が高いと感じるのか?

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前述のとおり、車検そのもので発生する法定費用は自賠責保険料を除くと重量税の3,800円と検査費用の1,700円のみとなります。それなのにどうして車検が高いと感じるのか?それは車検をバイクショップにお願いすると、代行手数料やメンテナンス費用がプラスされるからです。
「それならユーザー車検でいいじゃん」と思われるかもしれませんが、車検場は平日しか運営していなかったり、事前に予約を取ったり車検に通るように整備を済ませておく必要があったりと、サンデーライダーには中々ハードルが高いのも事実です。バイクショップに車検を依頼することで、車検を通してもらうだけでなくプロによってメンテナンスも行ってもらえるため、手間をかけずに安全にバイクに乗れると思えば決して高いということは無いでしょう。
もちろん、車検の無い軽二輪車は整備の必要が無いという訳ではありませんので、定期的にバイクショップに点検をお願いすることをお勧めします。

結局250㏄と400ccはどちらがオトクなの?

法定費用や車検を中心に250ccまでの軽二輪車と400ccまでの小型二輪車についての維持費を説明しましたが、どちらがオトクかはズバリ使用用途や目的によって変わってきます。250ccまでの方が法定費用を中心にコストを抑えられるのは事実のため、通勤通学などでの使用がメインで少しでも維持費を抑えたいという方は250ccまでのバイクから探すのが良いでしょう。
400ccまでの小型二輪車は軽二輪車と比べて排気量が大きいことからパワーにも余裕が生まれ、ツーリングや二人乗りと言った場面で違いが現れます。また、近年ではホンダのGB350やカワサキのエリミネーター400ZX-4Rといった趣味性の高いバイクも多数登場しているため、実用性よりも趣味性を求める人には多少維持費が上がってもコストパフォーマンスが高いと言えます。

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